「このよで いちばん はやいのは」
知人が勧めていた絵本がポストに届き、
封を開けて本を取り出し読み終えるまで5分とかかりませんでした。
ただその5分という時間がとても深く満ちたものだったのは事実で
目を閉じればいつでもどこへでも行けるし、
会いたい人にも逢える…と思うと涙がポロリポロリとこぼれました。
さて、先日フルーツカービングのオーダーを頂きました。
一度に納品させて頂く数としては過去最高で
一日半かけて丁寧に彫り込みました。
黒皮西瓜には曲線を使ってエキゾチックなデザインを。
編み目メロンにはハートをたっぷり盛り込んでラブリーな雰囲気に。
手の平サイズの小玉西瓜は不規則に入る縦の黒いラインを活かして手鞠のように。
これだけ一度に沢山彫る機会は滅多にないことなのでとても有り難く、
最後の最後まで気を抜かず丁寧に彫り進めることは
(大袈裟かもしれませんが)自分への挑戦でもありました。
完成して写真を撮り終えてもなお、もっと彫りたいと思えたのは
やはり私はカービングが好きだからなのでしょう。
このような機会を与えて下さったことをご依頼者様へ感謝するとともに
もっともっと表現力を身につけて、そして想像力の翼を広げ、
様々な切り口でカービングの世界を伝えたいと思う今日この頃です。