熊本の動物病院に贈るカービング

     

    まだ暑さは続きますが、天を仰ぐと鰯雲や羊雲といった秋を象徴する雲が空高くに見られるようになりました。

    大阪市内に住んでいるとのどかな田園風景は縁遠く、海や山などは目的をもってして足を運ばなくては出逢うこともなく、最も日常的で身近な自然と言えば「空」だったりします。

    美しいグラデーションを織り成す朝焼け、心がスカッとするような青空、様々な形に変化し移ろう雲、大きく弧を描く七色のアーチ、夜道を照らす月や導く星・・・刻一刻と変わり続ける空を見ていると好奇心や想像力が掻き立てられるとともに、心を奪われ時間が経つのも忘れてしまうほど。

    「今夜は星がたくさん見られるかな」「明日はどんな空模様かな」そんなことを考えながら過ごすのもまた楽しいものです。

     

     

    さて、動物病院を開業された方にフルーツカービングを贈りたいとご依頼を頂き、ご住所を確認すると「熊本県」とのこと。

    「熊本かぁ・・・地震は大丈夫だったのかな」と思いながらメールで詳しくお話を伺うと、震災の被害で病院が全壊し、この度新たな土地で再開業されることになったそうです。

    ご自身が大きな被害に遭われたにも関わらず、直後から被災ペットのケアに奔走されたと伺うとこみ上げるものがあり、「田中さんの作品で友人を笑顔に、また更なる前向きな気持ちにさせたいと思って」と言ってくださったご依頼者さまの想いをしっかり伝えるべく精一杯カービングしました。

     

    カービング スイカ
    カービング 大阪

     

    病院のロゴは無いようだったので、犬・猫・ハムスター?を重ねてロゴっぽく、

    周りの模様は無限大のインフィニティーマークを取り入れて、4箇所に薔薇も描きました。

     

    カービング 大阪

     

    震災で全壊に遭い絶望に打ちひしがれる中でも被災直後からペットケアに尽力されていたこと、新しい地での再スタートを決められたことを想うと簡単に言葉にできないものがありますが、これから沢山の動物達の心を癒し、病気の治療に努めてご活躍されることを心から願っております。

     

     

    この度はご依頼頂きましてありがとうございました。